業績等を手掛かりとした個別物色の流れが強まりそう【クロージング】
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3日の日経平均は小幅ながら4日続伸。17.29円高の20539.79円(出来高概算21億7000万株)で取引を終えている。米国市場が独立記念日の連休に入ったことで海外勢のフローが限られるほか、ギリシャの国民投票を控えるなか、売り先行の展開。また、指数インパクトの大きいファーストリテ<9983>は、「ユニクロ」の6月既存店売上高が3ヶ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気されており、日経平均の重石になった。さらに、上海が引き続き不安定な動きをみせていることも手控え要因に。
ただ、日経平均は後場に入ると下げ渋りをみせており、大型株主導で大引けにかけてプラスに転じている。指数インパクトの大きいファナック<6954>、京セラ<6971>、日東電<6988>、東エレク<8035>などがけん引。一方、規模別指数では小型株のみがマイナスとなり、東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が全体の6割を占めている。
来週は週末に行われるギリシャの国民投票の結果を受けた展開となる。市場の大方の見方としては、ギリシャの有権者が国民投票で緊縮策に支持票を投じると予想し、ギリシャが最終的にユーロ圏に残留するとみている。予想通りとなればギリシャ不安が和らぐ格好となり、東京市場は強い相場展開が意識されやすい。とはいえ、欧州側は結果をみてから協議に応じる姿勢であり、楽観的な流れにもなりづらいだろう。
また、国内では小売企業の決算が続くほか、米企業の決算シーズンとなる。業績等を手掛かりとした個別物色の流れが強まりそうだ。また、テーマ性のある銘柄等で好業績が確認されてくるようだと、テーマ全体へ期待感が高まりやすい。
<AK>
2015/07/03 17:01:19