欧米為替見通し:ドルは上値が重い展開、中国経済の失速や原油安に根強い警戒感
出所:http://www.fisco.co.jp/media.html
きょうの欧米市場で、ドル・円は上値の重い展開となりそうだ。米9月利上げ期待を背景にドル高・円安の方向だが、中国経済の失速や原油の下落への警戒感からドル買いはそれほど進まないとみられる。
14日に発表された米・7月鉱工業生産が前月比+0.6%となり、予想(+0.3%)と(前月+0.3%)をそれぞれ上回った。13日に発表された7月小売売上高(前月比)が+0.6%と予想(+0.6%)通りの内容で前月(-0.3%)を上回ったことと合わせ、米利上げの9月実施を後押ししている。これらの経済指標を受け、ドル買い・円売りの流れに変わりはないと思われる。
また、人民元が前週末に比べやや元高方向となっており、人民元基準値が11日から3日連続で切り下げられたことで進んだ人民元安への警戒感も足元では低下し、リスク回避の動きは後退しているもようだ。
ただ、市場には中国経済の減速懸念が根強いほか、原油価格が年初来安値を割り込むなど下落に歯止めがかからないことに警戒感が強まっており、ドル・円には買いが続かず上値が重い展開が続くとみられる。
一方、けさ発表された4-6月期国内総生産(GDP)速報値は、前期比年率-1.6%と、予想の-1.8%よりは強かったものの、3期ぶりにマイナスとなった。甘利明経済財政担当相は、景気てこ入れのための経済対策に関し「直ちに行うことは想定していない」と否定的な考えを述べている。ただ、市場の一部には景気対策などへの期待が残っており、今後何らかの対策が打ち出されればドル買い・円売りに弾みがつくとの見方もある。
【今日の欧米市場の予定】
・18:00 ユーロ圏・6月貿易収支(季調前)(5月:+188億ユーロ)
・21:30 米・8月ニューヨーク連銀製造業景気指数(予想:5.00、7月:3.86)
・23:00 米・8月NAHB住宅市場指数(予想:61、7月:60)
・05:00 米・6月対米証券投資・長期有価証券(株式スワップ等除く)(5月:+930億ドル)
<SY>
2015/08/17 17:29:11