欧米為替見通し：ドルの上値は重いままか、3月ISM非製造業景況指数が手掛かり材料に – フィスコ in とれまが

今日5日の欧米市場でのドル・円は、3月の米ISM非製造業景況指数(総合)が有力な手掛かり材料となりそうだ。市場予想は54.2で2月実績の53.4を上回る見込み。予想通りならば、ドルはやや下げ渋る可能性がある。

ただし、指数が多少改善しても米早期追加利上げに直結する材料ではないとみられており、リスク回避的なドル売りはやや一服しても、ドルの大幅な反発は期待できないとの声が多く聞かれている。4日発表された3月の米労働市場情勢指数は市場予想を下回り、3カ月連続のマイナスを記録した。労働市場にはぜい弱な部分が残されており、早期の利上げ実施を阻む要因となっている。

5日に発表される3月ISM非製造業景況指数の内訳では、雇用指数が注目されているようだ。2月実績は49.7で節目の50を割り込んだ。3月の雇用指数が2月に続いて50を下回った場合、労働市場の改善に対する市場の期待や早期利上げ観測はさらに後退し、ドル・円は3月17日の安値110円67銭を下回り、110円に接近する可能性がある。この場合、日本円はユーロなどの他通貨に対して強含みとなる可能性があり、一時的に円全面高の相場展開となることもあり得る。


【今日の欧米市場の予定】
・17:30　英・3月サービス業PMI（予想：53.5、2月：52.7）
・18:00　ユーロ圏・2月小売売上高（前月比予想：0.0％、1月：+0.4％）
・21:30　米・2月貿易収支（予想：-462.0億ドル、1月：-456.8億ドル）
・21:30　カナダ・2月貿易収支（予想：-9億加ドル、1月：-6.6億加ドル）
・22:45　米・3月サービス業PMI改定値（予想：51.2、速報値：51.0）
・23:00　米・3月ISM非製造業景況指数(総合)（予想：54.2、2月：53.4）
・23:00　米・2月JOLT求人件数（予想：548.8万件、1月：554.1万件）



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