欧米為替見通し:米雇用統計が予想通りならドル買い地合い継続
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今日の欧米市場では、米国の9月雇用統計が注目される。予想通りの内容なら連邦準備理事会(FRB)の年内利上げ観測が高まり、ドル・円はドル買い地合いが継続する見通し。なお、朝方のアジア市場でポンドが一時急落する波乱がみられ、ポンドの不安定な動きにも引き続き留意が必要かもしれない。
今晩21時半発表の米9月雇用統計は、失業率が4.9%(前回4.9%)、非農業部門雇用者数は前月比+17.2万人(同+15.1万人)、平均時給は前月比+0.3%(同+0.1%)と予想されている。特に注目される非農業部門雇用者数が予想通りの内容であれば、FRBの年内利上げ観測を背景としたドル買いにつながる見通し。ただ、+15万人を下回ると国内総生産(GDP)を押し下げるとの見方もあり、ドル売り要因になる可能性がある。逆に6-8月の修正後の平均+19.3万人を上回ればドル買いが一段と強まろう。
5日に発表された米国の9月ISM非製造業総合指数が堅調となったほか、6日発表の新規失業保険申請件数は予想外の減少となり、雇用情勢の改善が示されたことで、年内利上げを見込んだドル買い・円売りの流れが続く状況にある。雇用統計でその流れが一段と強まるのかが見所になるが、日本時間10日午前に予定される米大統領候補者のTV討論会での「トランプ・リスク」への警戒から、ドルの上げ幅は限定的になる可能性もある。
【今日の欧米市場の予定】
・17:30 英・8月鉱工業生産(前月比予想:+0.1%、7月:+0.1%)
・17:30 英・8月貿易収支(予想:-112.5億ポンド、7月:-117.64億ポンド)
・21:30 米・9月非農業部門雇用者数(予想:+17.2万人、8月:+15.1万人)
・21:30 米・9月失業率(予想:4.9%、8月:4.9%)
・21:30 米・9月平均時給(前月比予想:+0.3%、8月:+0.1%)
・23:30 フィッシャー米FRB副議長講演(国際金融協会)
・01:45 メスター米クリーブランド連銀総裁基調あいさつ
・04:00 米・8月消費者信用残高(前月比予想:+165.00億ドル、7月:+177.13億ドル)
・04:00 ジョージ米カンザスシティー連銀総裁が討論参加(国際金融協会)
・05:00 ブレイナード米FRB理事が討論参加(国際金融協会)
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2016/10/07 17:51:11