今日の為替市場ポイント:原油先物の反発や欧米株高を受けて円売り継続の可能性
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10日のドル・円相場は、東京市場では103円32銭から102円81銭まで下落。欧米市場でドルは一時103円79銭まで反発し、103円61銭で取引を終えた。
本日11日のドル・円は、主に103円台で推移か。原油先物の反発や欧米株高を意識してドルは底堅い動きを続ける見込み。
報道によると、サウジアラビアのファリハ・エネルギー産業鉱物資源相は10日、原油減産をロシアなどの石油輸出国機構(OPEC)非加盟国にも呼びかけ、11月のOPEC総会で世界的な供給制限で合意が得られる可能性があるとの見通しを示した。また、露メディアの報道などによると、ロシアのプーチン大統領は10日、石油市場の安定を維持するために必用な採掘の凍結ないし縮小の決定にロシアも迎合することを明らかにした。
報道によると、OPECは「原油生産を過度に引き締めることにより市場に衝撃を与えることは避ける必要がある」との見方を示しているが、市場関係者の間では減産の規模次第でNY原油先物は1バレル=60ドル台に上昇する可能性があるとの見方が浮上している。ただし、一部の市場関係者からは「減産は世界経済の成長鈍化に起因する需要減少に対応する措置であり、原油先物が一段高となるかどうか自信が持てない」との声が聞かれている。
10日の米国株は原油先物の反発を好感して強い動きを見せたが、ドル高や長期金利の上昇は株価を圧迫する要因になるとみられている。11月のOPEC総会で世界的な供給制限で合意が得られる可能性はあるとしても、ドル高・原油高・株高の状態が長く続くことは期待できないとの声が聞かれている。
<WA>
2016/10/11 08:01:43