欧米為替見通し:ドル・円弱含みか、トランプ・リスクへの警戒根強い
出所:http://www.fisco.co.jp/media.html
今日の欧米市場では、ドル・円は弱含みを予想したい。米国の現地時間8日投開票の大統領選を見極める展開で、小動きとなる見通し。ただ、世論調査では民主党候補クリントン氏の共和党候補トランプ氏に対するリードは僅差のもようで、「トランプ・リスク」への警戒感は根強いとみられる。
CBS、ワシントン・ポスト/ABCによる直近の世論調査によると、クリントン氏のトランプ氏へのリードはいずれも4ポイントとなった。連邦捜査局(FBI)による私用メール問題の訴追見送りが寄与し、クリントン氏への支持はFBIが捜査再開に言及する前の水準まで回復したもようだ。そうした有力メディアによる選挙情勢報道を受け、アジア市場では積極的には動きづらいなか、ドル・円は104円台で底堅い値動きとなっている。
しかし、市場関係者の不安は和らいでいない。今回の大統領選は、米国内の人口動態の変化がどのように影響を与えるかが注目されている。つまり、白人の減少やリベラル志向の有権者の増加を考慮すれば民主党が有利になって当然だが、それにしては「クリントン氏のリードが小さすぎる」(ある市場筋)との声が聞かれる。
先日日本の一部国会議員のツイッターに、米国人で民主党支持のある金融機関関係者が今回トランプ氏に投票すると話していた、とのエピソードを紹介。そのうえで「本質はワシントン的な既成政治に対する漫然とした不満」と指摘している。同議員の言う「既成政治」に異議を唱えたサンダース上院議員は7月の予備選で民主党の指名候補争いに敗れたものの、一時クリントン氏を上回る支持を集めていた。
サンダース氏の支持者のなかには、リベラル志向でありながら、クリントン氏ではなくトランプ氏に票を投ずる可能性がある人がいるかもしれないことは否定できないだろう。「既成政治」を援護したい大手メディアの報道から選挙結果を予測するのは困難だが、クリントン氏への批判票が多いことは改めて認識しておく必要がありそうだ。
【今日の欧米市場の予定】
・17:00 EU財務相理事会
・18:30 英・9月鉱工業生産(前月比予想:0.0%、8月:-0.4%)
・18:30 英・9月製造業生産(前月比予想:+0.4%、8月:+0.2%)
・21:45 エバンス米シカゴ連銀総裁が討論会参加(経済情勢と金融政策)
・24:00 米・9月JOLT求人件数(予想:548.8万件、8月:544.3万件)
・02:20 エバンス米シカゴ連銀総裁質疑応答
・03:00 米財務省3年債入札(240億ドル)
・米国大統領選挙、議会選挙(上院の3分の1と下院全議席)の投開票
<WA>
2016/11/08 17:28:00