前場に注目すべき3つのポイント~いったん利食いも金融政策決定後の為替動向に関心
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19日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:いったん利食いも金融政策決定後の為替動向に関心
■外資系証券の注文動向:差し引き400万株の買い越し
■前場の注目材料:トヨタなど自動運転で世界連合
■いったん利食いも金融政策決定後の為替動向に関心
19日の日本株市場はこう着感の強い相場展開になりそうだ。16日の米国市場はトランプ政権への政策期待から買いが先行したが、節税目的で年末までに含み損を確定しようとする動きが散見され、引けにかけて下げに転じていた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比75円安の19305円だった。円相場は1ドル117円90銭辺りでの推移に。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から利食い優勢の展開になりそうだ。米国ではFOMCやクアドプル・ウィッチングが通過したことで、クリスマス休暇に入る市場関係者も多く、週を通じて閑散取引となることが予想される。より海外勢のフローは限られてくるため、物色対象にも変化が表れよう。
国内については19、20日に日銀の金融政策決定会合が開かれるが、この結果及び日銀総裁の会見、これを受けた為替相場の動向が唯一のイベントとなる。今回の会合での政策変更の可能性はほとんどないとの見方が大勢で、しばらくは長期金利上昇を抑制することで金融緩和効果を強めることを優先するとみられている。日米金利差を背景としたドル高・円安がさらに進む可能性がある。
円安基調を背景にハイテクや自動車株などへの資金流入や、トランプ物色による金融株、参加者が限られる中でのインデックスに絡む売買によるコア銘柄への資金流入が続くかを見極めたいところ。一方でクリスマスムードが強まるようだと、個人主体による材料株物色にシフト。材料株での掉尾の一振(とうびのいっしん)を狙った短期売買が中心になりやすいところではある。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■外資系証券の注文動向:差し引き400万株の買い越し
朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り800万株、買い1200万株、差し引き400万株の買い越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。
12月12日(月):270万株の売り越し
12月13日(火):340万株の売り越し
12月14日(水):240万株の売り越し
12月15日(木):240万株の売り越し
12月16日(金):190万株の売り越し
■前場の注目材料
・NYダウは下落(19843.41、-8.83)
・NY原油は上昇(51.90、+1.00)
・11月ビットコイン取引最高、15兆円超え
・カジノにマイナンバー活用を検討
・ノキア、360度VRカメラを日本投入
・トヨタ<7203>など自動運転で世界連合
・日本モーゲージサービス<7192>がジャスダックに新規上場
・船場<6540>が東証2部に新規上場
☆前場のイベントスケジュール
<国内>
・08:50 11月貿易収支(予想:+2048億円、10月:+4960億円)
・10:30 国債投資家懇談会
<海外>
・特になし
<WA>
2016/12/19 08:16:47