品川リフラ Research Memo(1):耐火物で世界の五指、高付加価値の戦略5品種に注力
出所:http://www.fisco.co.jp/media.html
1875年(明治8年)に、日本で民間として初めて耐火れんがを製造した品川リフラクトリーズ<5351>は、今年創業140年を迎えた。鉄鋼を始め、非鉄金属、電力、ガス、セメント、ガラス、窯業など日本の基幹産業に、各種の耐火物や窯炉、装置を提供している。耐火物のメーカーとして、日本トップクラス、世界でも五指に入る。
鉄鋼業界は世界規模の競争が激化したことから業界再編が起こり、高炉メーカー5社のうち、日本鋼管(株)と川崎製鉄(株)が事業を統合してJFEスチール(株)・(ジェイ エフ イー ホールディングス<5411>)に、新日本製鐵(株)と住友金属工業(株)が合併して新日鐵住金<5401>となった。耐火物メーカー間でも、品川白煉瓦(株)とJFE炉材(株)が事業を統合して同社になり、黒崎窯業(株)とハリマセラミック(株)が合併して黒崎播磨<5352>となった。現在、同社の筆頭株主はJFEスチールであり、そのグループ会社になる。日本の耐火物メーカーでは、同社と黒崎播磨が年商1,000億円を超え、双璧をなしている。
2015年3月期の業績は、売上高が100,188百万円、前期比3.4%増となった。耐火物の原料を輸入していることから円安デメリットを被ったが、事業統合後に進めた最適生産体制の構築と合理化効果、セールスミックスの好転などにより、経常利益は前期比25.4%増の5,215百万円となった。
2016年3月期は、売上高を1.5%増、経常利益をほぼ横ばいと予想している。国内の粗鋼生産量は高水準で推移すると予想されるものの、円安によるコスト上昇と競争激化が懸念材料となる。今期を初年度とする3ヶ年計画では、設備投資を前中期経営計画比4割増とする。特に、高付加価値の戦略5品目の増産を図る。初年度に傾斜した投資を行い、投資効果の早期化と最大化を図る。
古い設備のままでは中国等の海外メーカーに対し競争優位性を維持できなくなるため、鉄鋼メーカーは、生産設備の更新に積極的だ。JFEスチールは、現中期経営計画(2015~2017年度)における国内設備投資額を前中期経営計画と比べ35%増の650,000百万円とした。一方、新日鐵住金は、国内製造拠点が将来にわたり製鉄事業のマザーミルの役割が果たせるよう、2017年度までの3ヶ年の国内設備投資額を約1,350,000百万円、年間450,000百万円程度とし、前中期経営計画比で年間100,000百万円程度(29%増)上積みする。
鉄鋼の国内需要は、企業収益の好転、国土強靭化計画、オリンピック・パラリンピック需要により堅調に推移することが予想される。鉄鋼会社は、海外では自動車のグローバル調達に対応し、中長期的にはインドやASEANなど新興国の社会インフラ整備や省エネルギー、環境対応のニーズを取り込む意向だ。同社も、高付加価値の戦略品種に注力する一方、輸出及び海外子会社の管理・支援機能を強化している。
■Check Point
・工業用耐火物で、日本トップクラス、世界でも五指に入る
・鉄鋼大手2社は、今中期経営計画の国内設備投資を前中期経営計画比約3割増に
・高付加価値の戦略5品種増産のために積極投資
(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)
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2015/07/16 16:08:30