概況からBRICsを知ろう~ブラジル株式市場は反発、NY原油先物の上昇により下支え
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【ブラジル】ボベスパ指数 53080.88 +0.13%
30日のブラジル株式市場は反発。主要指標のボベスパ指数は前日比66.67ポイント高(+0.13%)の53080.88で取引を終えた。52812.50から53345.15で推移した。指数構成銘柄での値上がりは38、値下がりは26、変わらず2であった。
鉄鉱石価格の続落を受けて、鉱山大手のヴァーレ(VALE3)が大きく下落したことが、ブラジル株を圧迫した。しかし、NY原油先物が59ドル台まで上昇したことや、一部にギリシャの最終的交渉への期待感があったことが、下支えになったとみられ、上昇に転じた。米国株価指数が反発したことも好感されたもようだ。
【ロシア】MICEX指数 1654.55 +1.20%
30日のロシア株式市場は反発。主要指標のMICEX指数は前日比19.62ポイント高(+1.20%)の1654.55で取引を終了した。1626.09から1655.24まで上昇した。
(ロシアも絡む)イラン核協議の最終合意への交渉が7月7日まで延長され、イランの原油生産拡大への警戒感が後退、ブレント原油先物が63ドル台まで上昇したことが、ロシア株高につながったとの見方。また、一部にギリシャの最終的交渉への期待感があったことも、下支えとなった可能性。
【インド】SENSEX指数 27780.83 +0.49%
30日のインドSENSEX指数は3日ぶりに反発。前日比135.68ポイント高(+0.49%)の27780.83、ナショナル証券取引所の主要50社株価指数ニフティは同0.60%(50.10ポイント)高の8368.50で取引を終えた。
前日の終値近辺でもみ合った後は終盤に上げ幅を拡大させた。成長率の加速観測が支援材料。政府系シンクタンクNITI Aayogはこのほど、15年度(16年3月まで1年間)の成長率が8%まで加速するとの見方を示した。国内総生産(GDP)は前年度の2兆米ドル強から3兆米ドル弱まで拡大すると予測されている。外部環境では、中国本土市場などアジアの主要な株式市場が大幅に上昇したことが買い安心感を与えたもようだ。
【中国本土】上海総合指数 4277.22 +5.53%
30日の上海総合指数は値上がり。主要指標の上海総合指数は、前日比224.19ポイント高(+5.53%)の4277.22ポイントと4日ぶりに反発した。
当局の株価テコ入れスタンスが支え。当局が養老保険基金(年金基金)の運用資金について、一部を株式に投資することを認める方針を明らかにしたことや、政府系投資会社の中央匯金投資公司が主要ETF4本に100億人民元(約1970億円)規模の資金を投入したとの見通しが伝えられたことを材料視した。このほかにも、証券取引印紙税が引き下げられるとの観測が流れている。上海総合指数は前場、下げ率は一時5%を超え、ストップ安する銘柄が続出したものの、中盤から下げ幅を縮小し、後場の取引開始から一段高となった。
<NH>
2015/07/01 09:52:02