10日の香港市場概況:ハンセン指数は上昇、本土株下げ止まりで投資家のセンチメント改善
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10日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比508.49ポイント(2.08%)高の24901.28ポイント、本土企業株で構成されるH株指数が412.18ポイント(3.60%)高の11858.55ポイントと、そろって続伸した。売買代金は1802億2200万香港ドル(9日は2120億7100万香港ドル)。
内外環境の改善で投資マインドが上向いた。内部的には、急落が続いた本土株に下げ止まりがみられたことがポジティブだ。UBSファンドマネジャー兼アナリストの施斌氏はこのほど、「中国A株相場は、すでに最悪期を脱した」との見解を示したという。外部要因としては、ギリシャ不安の後退が挙げられる。ギリシャの債務問題を巡っては、同国が欧州連合(EU)に新たな財政改革案を提出。12日のEU首脳会議で、双方が合意を目指す予定となっている。取引時間中に始まった欧州株が全面高となっていることも追い風だ。
ハンセン指数の構成銘柄では、本土系保険株の上げが目立つ。中国人寿保険(2628/HK)が6.6%高、中国平安保険(2318/HK)が5.0%高で引けた。本土相場が落ち着いたことで、運用益の目減り懸念が薄らいでいる。H株指数の構成銘柄では、証券株が高い。海通証券(6837/HK)が9.8%、中信証券(6030/HK)が5.8%ずつ値を上げた。
資源・素材株も急伸。モリブデン中国最大手の洛陽モリブデン集団(3993/HK)が10.5%高、アルミニウム中国最大手の中国アルミ(2600/HK)が10.3%高、セメント生産・設備メーカーの中国中材(1893/HK)が9.3%高、鉄鋼大手の馬鞍山鋼鉄(323/HK)が8.5%高と買い進まれた。資源株に関しては、昨夜の国際金属市況高も支えになっている。
ゼネコンや発電設備のインフラ関連株もしっかり。中国中鉄(390/HK)が5.3%高、中国交通建設(1800/HK)が4.1%高、中国鉄建(1186/HK)が3.6%高、東方電気(1072/HK)が8.7%高、上海電気集団(2727/HK)が8.6%高、ハルビン動力設備(1133/HK)が8.1%高とそろって続伸した。
【亜州IR】
<SY>
2015/07/10 18:38:27