英金融大手HSBC、ブロックチェーンを利用した貿易システムの実証実験を開始か【フィスコ・ビットコインニュース】
出所:http://www.fisco.co.jp/media.html
英金融大手のHSBCがブロックチェーンを活用した顧客との取引を試験的に開始すると報じられている。同社は貿易金融に関するブロックチェーンプロジェクトに携わっており、米バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチやシンガポールの情報開発庁らと、分散台帳技術を使用した信用状の管理についてPoC(新しい概念や理論、原理などが実現可能であることを検証するための試行)を行っていた。
同社は2016年8月にプロジェクトが発足して以来、セキュリティの向上に取り組むなど研究を続けていた。同社のシニア・イノベーション・マネージャー、ジョシュア・クローカー氏は、顧客が関わる実証試験へと段階を移すことを明らかにしている。年内にも米R3が提供するプラットフォーム「Corda」上で試験を開始するという。
信用状とは国際貿易における決済を円滑化するための手段の1つで、銀行が発行する支払い確約書。貿易取引では相手が遠隔地にいるという性質上、商品の引き渡しと代金の決済にタイムラグが生じる。そのため前払いの場合、買い手が代金を支払っても商品を入手できないリスクを、後払いの場合は売り手が代金を回収できないリスクを負うことになる。これを解決するために利用されているのが信用状だ。銀行が買い手の代わりに代金の支払いを確約することで、買い手・売り手ともにリスクを回避することが出来るのである。
クローカー氏は、信用状は貿易の円滑化に大きく貢献する一方で、銀行業務において大きな負担になっていると指摘。ブロックチェーン上で買い手や売り手、銀行などの取引関係者全てが共有可能なプラットフォームを構築することで、取引の効率化に加え、迅速化につなげるとしている。ただ、このシステムにも問題はある。銀行や規制当局、税関など取引関係者全てが参加するネットワークを構築しなくてはならないのだ。同氏は、2019年をめどにネットワークを構築し、より広範囲での利用につなげると述べている。
また、このネットワークは将来的にデジタルサービスの拠点となることが見込まれる東南アジア諸国連合(ASEAN)をターゲットに見据えているようだ。ASEANでは2020年までにインターネット利用者が4億2000万人、電子商取引(EC)は880億ドル規模に達すると見られている。こうした取引に対するコストの削減を見込んでシステムの実用化を進めているようだ。
<DM>
2018/03/01 15:20:51