KDDIなどがけん引、やや円安傾向で輸出関連切り返すか
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日経平均は小幅に下落。12.53円安の20712.03円(出来高概算11億3000万株)で前場の取引を終えている。7日の米国市場は、雇用統計の結果を受けた早期利上げ観測を背景に下落。シカゴ日経225先物清算値は大阪比60円安の20650円だったこともあり、これにさや寄せする格好から利益確定の売りが先行した。
しかし、寄り付き直後につけた20617.05円を安値に下げ幅を縮めており、前引けの20712.03円が日中高値となっている。セクターでは繊維、その他製品、パルプ紙、空運、情報通信、医薬品、小売、水産農林などが堅調。一方で、鉱業、ゴム製品、鉄鋼、金属、機械、ガラス土石、非鉄金属などが下落。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が過半数を占めている。規模別指数では大型株指数のみがマイナス圏での推移。
指数インパクトの大きいところでは、KDDI<9433>、ソフトバンクグ<9984>、ファーストリテ<9983>、花王<4452>などが下支え。
日経平均は売りが先行したものの、その後は先週末の価格レンジ内での底堅い値動きをみせている。KDDI<9433>、ソフトバンクグ<9984>、ファーストリテ<9983>辺りの強い値動きが日経平均の底堅さにつながっているようである。ただ、この底堅さもあって円相場はやや円安に振れて推移してきており、輸出関連辺りが下げ幅を縮めてくるようだと、日経平均のプラス圏回復が意識されやすい。
TOPIXは0.10%安となり、後場は日銀によるETF買入れが期待される。日経平均はボリンジャーバンドの+1σの水準で強弱感が対立。これをクリアしてくるようなら、7月の戻り高値が射程に入るほか、6月の年初来高値へのトレンドが強まりやすい。(村瀬智一)
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2015/08/10 12:14:47